僕には大学(俗にいうMARCH)を卒業後、初めて就職した会社で仲良くなった先輩がいました。先輩には中学2年生の子供がいたのですが、学校から家に帰るとゲームばかりしているらしく、通わせていた個別指導の塾もすぐに辞めてしまったりで、高校受験が心配だという話をよく僕にしていました。当然、テストの順位も下から数えたほうが早く、公立の中学校だったのですが200人中170~180位くらいということでした。
そこで同じくゲーム好きの僕が、なぜかその子に勉強の仕方を教えるという話になり、結果的に勉強のやる気を引き出すことに成功したので、その時考えたことなどについて書いていこうと思います。ちなみに彼は現在、高校を卒業して大学(確か日東駒専のどこか)に進学することができたようです。
子供に勉強のやる気を出させるために僕が特に重要だと思ったことは
です。項目に分けて説明していきます。
目次
子ども目線で勉強するメリットを考える
勉強するメリットについては大人目線では色々な考え方があると思いますが、ゲームが大好きな子にとってはどうでしょうか。
最近ではその競技性の高さから「eスポーツ」と呼ばれ、ゲームで生計を立てるプロゲーマーという存在まで生まれました。そして現在格闘ゲームのトッププレイヤーの一人は東大卒だったりします。
僕もゲームをするので分かるのですが、大抵のゲームは上手くなるために頭を使わなければなりません。対戦ゲームは勿論のこと、一人で遊ぶゲームでさえも、効率的に進めるには論理的な思考が必要です。
そこで僕が勉強するメリットとして先輩の子供に伝えるべきだと思ったことは、「ゲームが上手くなるには考える力が必要不可欠で、勉強すればその考える力を効率的に鍛えることができる」ということでした。
話を聞いてくれそうなタイミングを見極める
中学生くらいの子供は基本的に親や大人の忠告を聞きたがりません。それが長かったり難しい話だったりすれば尚更です。なので僕の場合は一緒に同じゲームをしながら、さりげない感じで話すことにしました。
一緒に遊んだのはガンダムの対戦ゲームだったのですが、僕はこのゲームを全くプレイしたことがなく、最初は一方的に負けてしまいました。
しかし段々と操作のコツをつかみ始め、どういった状況が自分にとって有利又は不利なのか、相手の行動パターンや嫌がる動きは何なのかが分かってくると、次第に負けることはなくなりました。
そして負けて悔しがる子供の、その悔しいという気持ちを利用して、耳を傾けさせました。
分かりやすい言葉や身近な例で
僕は段々と自分が勝てるようになった理由として、「具体的に僕がどのように考えてゲームをプレイしていたか」や「物事を整理して考える力が重要で、それは訓練で身につく」ということを説明し、じゃあどうすれば考える力が身につくのかという結論として「勉強」という単語を出しました。
また、友達でゲームが上手い子はいないか、その子は勉強ができる方ではないかと聞いてみたところ、運よく当てはまったようで、説得力をもたせることにも成功しました。
それに加えて、今はまだ夢や将来なりたいものがないとしても、例えばゲーム会社に入りたいとなったときに、学歴がないと門前払いされてしまうこともあるということを話し、逆に学歴があれば視野が広がるよというようなニュアンスのことも伝えました。
具体的な勉強のやり方を教える
例え子供相手でも人間の気持ちや本心を読み取ることは難しいのですが、少しでも勉強のモチベーションを上げられたかなと思ったら、そこで満足しないで具体的な勉強の仕方について教えてあげることが大切です。
実際僕が教えた子供も、「今まで勉強しようかなと思ったことはあるけど、どのようにやったらいいか分からなかった」ということを話していました。
ということで、僕は各教科の具体的な勉強の進め方について教えました。例えば英語であれば単語を暗記することが重要で、その方法としてはノートにひたすら書き続ける、など基本的なことです。最初は細かく教えてあげるようにして、慣れてきたら勉強の進め方についても、自分で効率的な方法を考えていくことが大事だと伝えました。
また、各教科の面白いところなどを紹介してあげることができれば効果的です。数学はパズルゲーム的な要素がありますし、英語だったら日本中いたる所に横文字があふれているので、そこから興味をもてるかもしれません。国語なんかも文学や批評文など、勉強として見なければ結構面白い作品が多いです。「勉強=つまらない」という固定観念を外してあげることも大切です。
子供が夢中になっているものを否定しない
大人は人生経験から大切さを学んでいることについては、ついつい子供に強制してしまい、逆に必要のないものに対しては否定してしまいがちです。しかし子供からしてみれば、いきなり答えだけだされても、実感が伴わなければ納得できません。ましてや自分が好きだったり興味があるものを否定され、代わりに勉強しろなどと言われても、逆に反抗心が増すばかりで、勉強嫌いになってしまいます。
部活にしろスマホのゲームにしろYouTubeにしろ、子供が好きなものに関しては極力尊重した上で、勉強で得られることがそれらにも役立つということが示せれば、耳を傾けてくれやすいのではないかと思います。
長い目で見る
ここまで色々と書いてきましたが、なんだかんだ子供のやる気や興味は移り変わりが激しいので、一度勉強する気になっても、またすぐにやらなくなってしまうことがあるかもしれません。
実際僕が教えていた子供も、最初の頃はやる気スイッチが入ったり入らなかったりで、なかなか安定しませんでした。それでも徐々にですが自主的に勉強する時間が増えていき、成績の向上とともに勉強への興味も増していったように思えたので、短い期間で判断せず、ある程度長い目でみてあげることが大切です。
ほめる
最後になりますが、勉強する習慣がついてきたりテストの点数が上がった場合は褒めてあげることも大切です。褒められることで成功体験としての実感が強くなり、また勉強しようという動機づけにもなります。
また、正直僕は物で釣ったりするのもありだと思っています。ただ、欲しいものがなくなった時点で勉強への意欲を失ってしまう可能性があるので、結局は勉強すること自体に意味をもたせることが一番重要だと考えています。
また何か書きたいことが出てきたら、付け足していこうと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。